2010年9月
個人再生による債務整理のメリット①
個人再生による債務整理には、以下のようなメリットがあります。
●マイホームを失うことなく生活を再建できる
個人再生による債務整理は、
債務者が将来にわたって得る収入を債権者に配当する代わりに、
マイホームなどの財産を手放すことなく生活を立て直すことが出来ます。
代々受け継いできた土地や、
家族の生活の基盤となっているマイホームを手放したくない場合の
債務整理の手段として、個人再生は最適の選択と言えるでしょう。
●住宅ローンの連帯保証人に迷惑を掛けずに済む
住宅ローンを組む際に、
親兄弟などの身近な親族に連帯保証人をお願いしているケースが多いと思いますが、
自己破産を行うと保証人が残りの借金を請求されて
多大な迷惑を掛けることになってしまいます。
しかし、個人再生では住宅を処分する必要がないので、
これまで通りに住宅ローンの返済を続けることが可能であれば、
連帯保証人に迷惑を掛けることなく、
借金苦から生活を立て直すことが出来ます。
個人再生による債務整理が対象となる人
個人再生による債務整理を行うと、
自己破産のように全ての借金が帳消しになることはありませんが、
住宅などの高価な財産を手放すことなく、借金を減らすことが出来ます。
要するに
お金を借りた人が所有している財産(生活に必要なものを除く)の
全てを処分して債権者への配当に充てるのが自己破産であり、
家やローンが残っていない車などの財産を処分しない代わりに、
将来の収入を債権者に配当するのが個人再生なのです。
個人再生による債務整理は、
住宅ローンを除いた借金の総額が5,000万円以内の人が対象となります。
そして、個人再生による債務整理を行うことで、
借金の総額を最低100万円、あるいは概ね2割にまで圧縮し、
これを3年ないし5年以内に返済できれば、
残りの借金の返済を免除して貰うことができます。
なお個人再生には、
「給与所得者再生手続」と「小規模個人再生手続」の2種類があります。
このうち、小規模個人再生手続きは民事再生手続きの個人向けの特則にあたり、
給与所得者再生手続は、小規模個人再生手続の特則にあたります。
個人再生による債務整理
経営が悪化した企業が摘要を申請する「民事再生法」は、
債権者の一定の合意に基づいて、
企業が抱えた借金の支払い義務の免除や、
支払期間を延長するための手続きです。
この民事再生の個人版となるのが、「小規模個人再生手続」。
いわゆる、個人再生による債務整理です。
個人再生の制度ができるまで、
借金で苦しんでいる人が生活を立て直す債務整理の手段は、
任意整理か自己破産しかなく、
任意整理ではとても返済しきれない額の借金を負った人は、
自己破産によって借金を全て帳消しにする代わりに、
マイホームなどの財産も手放す必要がありました。
しかし、
個人再生による債務整理の制度が出来たことにより、
任意整理では返済が困難なほど多額の借金を負った場合でも、
住宅などの財産を手放すことなく、生活を再建できるようになりました。
また、お金を貸した側にとっても、
破産されることで十分な配当を受けられないまま借金を踏み倒されるよりも、
個人再生で将来の収入から
少しでもお金を回収した方が有利であると考えられています。
任意整理による債務整理のデメリット
任意整理による債務整理を行うと、
個人信用情報機関に事故情報が記録されるため、
5年~7年程度の間は、
新たなローンやクレジットを組めません。
なお、任意整理の対象から外したクレジットカードは、
任意整理前と同様に使い続けることが出来ますし、
クレジットカードを一枚も持っていない場合は、
個人信用情報に関係なく銀行から発行される
「VISAデビットカード」などを活用すると良いでしょう。
また、
任意整理は人間同士の話し合いによる債務整理の方法なので、
場合によっては、和解が成立しないこともあります。
これは、借金の額や、
お金を貸した側と借りた側の人間関係によるものが大きな要素となります。
もし、任意整理で和解可能か心配な時は、
まず弁護士に相談してみるのが良いでしょう。
また、
任意整理は、法定利息に基づいた引き直し計算で借金総額を減額します。
このため、高金利の貸金業者から借金していたとしても、
貸金業者との取引が短い場合は、返済総額が変わらない可能性もあります。
これは任意整理に着手する前に計算できるので、
債務整理の方法を決める際に、
返済減額の可否を、弁護士に相談してみると良いでしょう。
任意整理による債務整理のメリット③
ここでも、
任意整理による債務整理のメリットを挙げてみます。
●借金の理由は問われない
自己破産では、浪費やギャンブルなどで作った借金は
裁判所の判断によって返済の義務を免除されない事があります。
しかし、
任意整理には裁判所が介入しないので、
借金を作った理由は一切問われません。
●手続きが簡単
弁護士と貸金業者間の交渉で殆どの手続きが進むため、
任意整理の依頼者は貸金業者と顔を合わせる必要が無く、
煩わしい思いをすることはありません。
●職を失わない
自己破産による債務整理では、
破産申し立てから免責を受けるまでの資格制限により
特定の資格を剥奪されるため職を失う場合もありますが、
債務整理による債務整理には資格制限が設けられていないので、
資格制限で職を失うことはありません。
●破産者名簿に記録されない
自己破産で債務整理した場合、
破産を申し立てたことが市区町村が管理する破産者名簿に記録されますが、
任意整理による債務整理では破産者名簿に記録されません。
任意整理による債務整理のメリット②
前回に引き続き、
任意整理による債務整理のメリットを挙げてみます。
●弁護士に任意整理による債務整理を依頼すると月々の支払いが止まる
弁護士による介入通知が届いてから任意整理の交渉が終了するまで、
貸金業者に対する毎月の支払いはストップされます。
このため、
任意整理の和解が成立するまでの間に、これまでの生活を見直したり、
今まで返済に充てていたお金を貯蓄するなどの対応も可能になります。
●借金の支払総額が減らせる
貸金業者に対してこれまで支払ってきた
利息制限法の上限金利を上回る分の利息を、
既に返済したお金として計算し直すことで借金の残高を圧縮し、
最終的な支払総額を大幅に減らせる場合があります。
●債務整理後の金利をカットできる
弁護士と貸金業者間の交渉によって、
以後の金利を支払わなくてよいという条件で和解することがあります。
●過払い金が返ってくる
弁護士が利息の引き直し計算を行うことで、
利息制限法の上限金利を上回る分の利息を
過払い金として貸金業者から返還して貰える場合があります。
任意整理による債務整理のメリット①
●自分が借金を整理したことが家族に知られにくい
任意整理は裁判所を利用しないので、裁判所に出頭する必要がありません。
このため、裁判所からの通知が自宅に届くことで、
自分の借金を整理した事が家族に判ってしまうという心配は必要ありません。
●債務整理したことが周囲の人間にもばれない
任意整理は、自己破産や民事再生のように官報に掲載されることはないので、
自分が債務整理したことを周囲の人間に知られずに済みます。
●保証人に迷惑を掛けない
任意整理は債務整理の対象とする借金を選ぶことができるので、
友人・家族・知人が連帯保証人として設定されている借金を、
債務整理の対象から外してこれまで通り返済を行えば、
保証人に迷惑を掛けることなく借金を整理することができます。
●弁護士に任意整理を依頼すると借金の取り立てが止まる
弁護士が任意整理を請けた通知が貸金業者に届いた時点で、
貸金業者がお金を借りた人に対して支払いの請求をすることは禁じられています。
このため、弁護士に任意整理を依頼すると支払い督促の電話などが一切止まり、
依頼者は精神的なプレッシャーを受けることなく、
落ち着いて今後の対策を検討することができます。
任意整理による債務整理は法律の専門家に任せましょう!
自己破産や民事再生の場合、
借金の全てが債務整理の対象となってしまいます。
一方、任意整理なら、債務整理する借金を自由に選ぶことができます。
ですから、保証人が設定されている借金を整理の対象から外し、
以後もこれまで通り返済し続ける事で、
保証人に迷惑をかけることなく、債務整理を行うことが可能です。
また、任意整理による債務整理は、
裁判所を通さない話し合いによって行われるので、
お金を借りた本人が貸金業者・クレジット会社と直接交渉することも可能です。
しかし、交渉には法的な知識が必要であること、
督促や交渉のプロを相手にして渡り合うこと、
貸金業者は本人に対しては非協力的かつ強硬な態度で臨んでくること...などから、
個人による任意整理は、
相手にとって有利な条件で和解させられる事例が多いのが現状です。
さらに大抵は複数の会社からお金を借りていることが多く、
任意整理の経験がない個人が複数の会社と交渉するのは、大変な労力と時間を要します。
これらのことを考えると、
任意整理による債務整理の手続きは、
弁護士などの法律の専門家に任せるのが無難と言えるでしょう。